3 夏燕平家滅びしこの海に 百合 4
「平家滅びし海」がやや陳腐。
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4 角振ってみてまた独りかたつむり トンシ 3
5 竹編みのおぼろ豆腐や梅雨の月 山女 3
3点づつ入っていますが、どちらも意味不明。
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7 守宮出て相続会議見守りぬ 山水 5
ガラスに貼りついて中の様子をうかがっているのか?ちょっと面白い。
3 夏燕平家滅びしこの海に 百合 4
「平家滅びし海」がやや陳腐。
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4 角振ってみてまた独りかたつむり トンシ 3
5 竹編みのおぼろ豆腐や梅雨の月 山女 3
3点づつ入っていますが、どちらも意味不明。
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7 守宮出て相続会議見守りぬ 山水 5
ガラスに貼りついて中の様子をうかがっているのか?ちょっと面白い。
今回、選句していない人は3人でした。
選句しない人の作品は選句者名を含めて抹消いたしました。
トップはたかしさん12点
山里の闇膨らませ牛蛙 たかし
2022年の12月に「高千穂の闇膨らませ里神楽 光雲」があって、同じ「闇膨らませ」ですが、光雲さんの句がやや上か?
ほかによかったのは
あらたさん いつせさん かいこさん 和美さん なつ子さん ノルンさん みづほさん 百合さん 喜太郎さん 山女さん 山水さん 仙游さん 哲雄さん 矢野敬和さん 蓉子さん
選句結果は上の「選句結果」をクリックしてください。
感想はあとでアップします。間違いなどは「お問合せ」からご連絡ください。
123 辛味噌の江戸風食す初鰹 橋本 1
レシピ俳句。
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126 人里のしづかなりけり田水沸く 岩魚 1
「人里は」がいい。主体をはっきりと。
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129 広重の雨脚白し早苗月 デラシネ 3
「111浮世絵の雨は黒糸南吹く 小林土璃」どちらもそれらしい。
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130 木苺を口にほのかな陽の匂い 松の 0
「木苺や」と強く切るところ。
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134 うぐいす嬢しばし茶を飲む青田道 小林土璃 1
青田道が場所を説明しているだけ。少し技を覚えると下五は「青田かな」と置けるようになります。
うぐひす嬢しばし茶を飲む青田かな
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144 一日を誰とも会はず髪洗ふ みづほ 7
生活ぶりが見えてくるような一句。
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146 秘湯にも小さき朝市夏木立 あらた 8
夏木立があまり効いていない
朝市で岩魚を買へる秘湯かな
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158 水切りの如く鶺鴒飛んでゆく 矢野敬和 2
川面をかすめて飛ぶ鶺鴒。
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159 次々に雲の吹き飛ぶ夏野かな たかし 4
勢いのある一句。
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174 葉桜や木椅子を白く塗り替へて みづほ 2
葉桜の濃い緑と白のコントラスト。
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177 屋久杉の箸の香りや冷奴 杉山駄芭 6
冷奴ではあまりにも予定調和。
屋久杉の箸香れるや祭笛
115 冷奴無事故無違反無位無冠 素秋 8
漢字だけの俳句、ユーモアたっぷり、季語がよく効いています。
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118 断りの筆の渋りや青葉木菟 風子 5
「渋り」に呼応するような季語?
断りの筆の渋りや蚊が唸る
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120 老鶯の声そこここに山の宿 えいこ 0
人間が見えてくるといい。
混浴や老鶯の声そこここに
104 葭切の到着前に鳴いて来る いきか 0
時系列がちぐはぐ。
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105 妻に一言妻から三言はたた神 荒一葉 2
「妻」と言わずに想像させる。
一言が三言で返るはたた神
一言が三言でもどる団扇かな
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113 眠る子に物差しあてて浴衣縫ふ ヨシ 21
最高点、昭和の母というところか。
98 板長の味見して盛る初鰹 ひろ志 1
あまりにも当たり前。
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100 富士山を遠くに眺め新茶汲む たかし 1
季語、何でも付きそう。
富士山を遠くに眺め茶を摘める
富士山を遠くに眺め種を蒔く
富士山を遠くに眺め夏料理
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101 村ぢゆうが夕日に染まる植田かな 百合 6
美しい俳句、雰囲気があります。
95 明け急ぐ厨に溢る水の音 野の花 1
三段切れ?解消するには、
明け急ぐ厨に溢るる水の音
明易や廚に響く水の音
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96 法話終へ若葉の中に消えにけり 昱耶 0
追悼句ならちょっと面白い。
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97 梅雨に入る路地それぞれに匂いあり 鋭次 6
梅雨じめりの匂いか?やや理屈。
91 花菖蒲旅の疲れの心地よき 円由 1
食べ物の季語を、
冷麦や旅の疲れの心地よく
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92 短夜の廊下点るやナースコール 野の花 0
分かるように詠む。
明易やナースコールで灯が灯る
——-
94 朝顔に似たるや似るや嫁の君 とおる 0
「嫁の君」、新年の俳句では?
感想14のアップを忘れていました。
67 田を植ゑてまた静かなる田へ戻る 喜太郎 5
上五「植ゑ終へて」がいい。
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68 鉄棒に少年ひとり八重桜 むさし 0
ただごとです。
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70 悪童もいまは八十路や柏餅 凡士 4
もう少し突っ込んで、
悪童も今好々爺柏餅
87 蛍飛ぶ百姓一揆ありし村 ヨシ 10
高点句ですが、「百姓一揆ありし村」は動詞を伴った季語ならなんでももついてしまうような事柄、滅多に咲かない「竹の花」と取り合わせてみたい。
竹咲いて百姓一揆ありし村
——-
88 餌やれば群れて寄り来るメダカかな 鈴木清 0
少し思いを入れて詠んでみたい。
我の孤独に群れて寄り来る目高かな
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90 梅雨間近か向こう六軒蒲団干し バード 0
「六軒」が嘘っぽい。
84 万緑や山にぽつんと赤き屋根 えいこ 6
緑と赤の対比、手品の仕掛けがちょっとバレバレ。
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85 一升瓶転がるまでの鮎談義 健作 11
「転がるまでの」が説明調。
鮎談義一升壜を転がして
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86 躓きか所作か怪しや薪能 二石 1
ユーモアの一句、ちょっと面白い。
78 大杉に絡む野藤の色香かな 八郎 1
杉に絡む藤がやや陳腐。
——-
80 青葉風トライアスロン汽笛鳴る 松の 0
三段切れ、かつ意味不明。
——-
82 防砂林中の明るさ花茨 風子 1
上五字余りになっても「防砂林の」と助詞を入れる。
防砂林の中は明るし花茨
74 葉桜や切り絵のごとき影揺らす ひろし 1
「葉桜が」と主体をはっきりさせたいところ。
葉桜が切り絵のごとく影揺らす
——-
76 あしたこそいいことあるかな夕燕 倫子 1
「いいことあるか」でいい。「な」の一字が邪魔。
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77 世の摂理背負ふたつもり蝸牛 黄菜子 1
「つもり」などと遠回しの言い方が駄目。大風呂敷で詠んでみたい。
大宇宙の摂理を負うて蝸牛
71 グリーンはラッキーカラーソーダ水 立野音思 0
季語が「ソーダ水」ではあまりにも正直。
グリーンはラッキーカラーアロハシャツ
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72 ひりひりと追悼になる夏の夜 名負人 1
意味不明。
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73 浜辺へとニセアカシアの花くぐる しげ木し 0
もう少しおおらかに、
太平洋へニセアカシアの花くぐる
56 アスパラの届きてまずはマヨネーズ まさよ 0
ただの報告。
——
58 梅雨晴れや読経聞こゆ法華堂 気儘 1
三段切れ、解消するには中七を字足らずにせず「読経聞こゆる法華堂」
——
59 したたかに老いんどくだみ乱れ咲き いつせ 3
下五「咲き乱れ」のほうがいい。
51 色褪せし麦わら帽子今年また ひろ志 0
ちょっとただごと。
——
54 山寺はみどりの中や四葩の花 あけび 0
すっきり読むには、
山寺のみどりのなかの四葩かな
——
55 洗はれて犬泡まみれ雲の峰 和美 8
もう少し身近な季語を?
47 劇場の若人も持つ扇子かな なつ子 0
もう少し表現に工夫を。
若者も扇子使うて芝居小屋
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49 蟻地獄風の死角に底深き あつこ 0
「風の死角」が面白い。
原宿の風の死角を蟻地獄
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50 高級アイス特別な日に特別に 蓉子 0
俳句になっていない。
44 窓越しに燃ゆる夕日の懐かしや ハル 0
「懐かしや」は取って、季語を据える。
窓越しに夕日燃ゆるや桜桃忌
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45 カップ麺ふうふう啜る立夏かな 花埜 1
生活感のある季語を。
夏芝居ふうふう啜るカップ麺
蠅打つてふうふう啜るカップ麺
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46 リラの花見知らぬ路地に懐かしく 喜太郎 0
助詞に工夫を。
リラの花見知らぬ路地を懐かしく
風鈴や見知らぬ路地を懐かしく
39 夏帽を被りかの日の父となる デラシネ 3
「かの日」があいまい。
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41 いくたびもアロハシャツ着て尋ねけり ゐるす 0
誰が誰に「尋ねけり」なのか、そこが大切。
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43 若旦那粋に着こなす夏羽織 信信 0
落語の世界、やや陳腐。
34 梅雨入りや信楽の土練り上げし 野夫 0
下五を「練り上げて」と流してみたい。
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35 又来てと新茶の香る出入口 円由 0
どんな「出入口」か?ちょっと舌足らず。
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36 母の日や母となりても母を恋ひ 燈穂 11
「母」で韻を踏んだ技の一句。