127 菜に紛れ水滴ほどのかたつむり 春生 3
「水滴ほどや」と切りたいところ。
——
128 朝涼や今日もはかどる庭仕事 鈴木清 0
涼しいから仕事がはかどる、これが理屈。
——
131 夜濯の男みかける藪の家 里山ゆた 3
ただの報告。
127 菜に紛れ水滴ほどのかたつむり 春生 3
「水滴ほどや」と切りたいところ。
——
128 朝涼や今日もはかどる庭仕事 鈴木清 0
涼しいから仕事がはかどる、これが理屈。
——
131 夜濯の男みかける藪の家 里山ゆた 3
ただの報告。
120 翔平は白球われは蝿を打つ 和美 4
ちょっと悪乗り。
——
121 麻を身に纏ふ楽しさ夏に入る 冬菊 2
下五、季重なりを避ける工夫を。「浜を行く」くらいでもOK。
——
123 神の座の連なりを越え雲の峰 仙游 2
「越え」が適当かどうか。
114 山背風味良く強い米を生み 森本哲雄 0
これが理屈の俳句。
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115 眉をひく目覚めし猫や半夏生 光雲 0
「眉を引く」、意味不明です。
——
117 友の訃を夜半に聞くや梅雨の冷え 鋭次 0
正直に詠んでも俳句はつまらない。
友の死をわれと嘆くか青葉木菟
108 坪庭を住処ときめて蟇 帆里 1
「坪庭」ではつまらない。
我が墓を住処ときめて蟇
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110 入梅や籠から釣銭にゅっと出し 野夫 0
「入梅や」では俳句にならない。
金魚売籠から釣銭にゅっと出し
鰻焼く籠から釣銭にゅっと出し
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111 走り梅雨泥跳ね上げてゴール差す 幹子 0
何のゴールか?そこが肝心。
梅雨の泥跳ね上げサッカーボール蹴る
95 ほとほとと落ちてきりなし柿の花 英華 2
「ほとほと」が効いていない。
きりもなく落ちて匂ふや柿の花
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99 夏蝶や墓に刻んだ夢一字 みづほ 4
「墓に刻んだ夢一字」は類想がありそう。
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105 長梅雨や甲斐の山々動かざる 惠啓 1
季語は動物がいい。
蟇鳴いて甲斐の山々動かざる
88 万緑を馳せるハイウェイひと筋に 彩香 0
語順?
ハイウェイを走る万緑突切つて
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93 独り酒音のみ聞こゆ遠花火 鈴木清 3
三段切れ、解消するには「音のみ聞こゆる遠花火」。
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94 カンバスは描かれぬまま蜘蛛走る 新月 0
ちょっと面白い。
真つ白なカンバスを蜘蛛走り去る
78 袖口のもぞもぞし蜘蛛這ひはじめ 三男 0
あっさり描写したほうがいい。
袖口がもぞもぞ蜘蛛が這つてゐる
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85 東京の友に手土産大場摘む まさよ 1
「大葉」でしょうか?
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87 子ら消えて狭き校庭夏休 小林土璃 2
広くなるのでは?
深閑と校庭広し夏休み
69 老い猫とあくび重なる夏至の午後 バード 4
生活感のある季語を、
老い猫にあくび移され暑気あたり
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75 高架下まずはビールの昭和かな なつ子 4
もっとすっきり、
E電が頭上を走るビールかな
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76 麻衣膝の膨らみ手に伸して デラシネ 0
面白いのですが、うまく描写するのは結構難しい。
麻のズボンぽつこり膝の膨らめる
65 鮎釣りの波が波追ふ静寂かな とおる 1
「静寂」ではなくむしろ勢いがあるのでは?
轟々と波が波追ひ鮎の川
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66 人伝てに知りし友の死半夏雨 デラシネ 1
擬人法を使って、
半夏雨友の訃報をもたらせる
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67 夕菅の風の行方に富士暮るる 松の 1
「行方」は不要。
夕菅の風に暮るるや富士の山
61 遠雷や砂場に赤き三輪車 百合 6
ちょっと上手な俳句、でも面白くない。
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62 くるくると胡瓜の蔓も迷い道 かりん 0
「迷い道」のところを一工夫?
くるくると胡瓜の蔓もよるべなく
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63 向日葵に聞くや今朝のメッセージ ハル 0
意味不明。
56 半月と虹を残せり街の雨 英華 0
ただごとです。
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57 走り梅雨交わす軒下京ことば 翔風 1
これが三段切れ。助詞を大切に。
京ことばを交はす軒下走り梅雨
内容はつまらない。
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58 炎天の広々静か交差点 円由 0
「炎天や」と上五を切る、そういう癖を付けるといい。
47 渓流の女神のごとし花わさび 山女 2
やや安直な直喩。
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53 陽炎を揺らし機関車走り来る 立野音思 3
普通なら「陽炎に揺れて機関車走りくる」、ちょっと面白い。
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55 化粧はがれパントマイムに西日濃し あつこ 1
語順?
パントマイムの化粧剥がれて西日濃し
40 五月晴れベンチに一人句集読む ひろ志 0
「五月晴」は梅雨時の晴間、熱中症になるのでは?
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44 夫婦でも薬味がちがふ冷奴 ノルン 6
ただの報告。
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45 龍神の小さき祠花菖蒲 山水 3
大人しい俳句、つまらない。
36 絶やすまいサンゴとジュゴン沖縄忌 八郎 1
標語コンクールに応募するような一句。
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37 背の孫の駄々の嬉しき夜店かな 荒一葉 2
「駄々」までしつこいう必要はない。
孫を背に負うて嬉しき夜店かな
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39 山賊の祝杯重ぬ円座かな 二石 0
意味不明。
33 心太格子戸越しに浜の風 気儘 4
「格子戸抜ける浜の風」、季語が「心太」ではあまりにもおあつらえ向き。季語を探すのも俳句の醍醐味。
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34 空梅雨や空き家となりし両隣 北天 0
季語に苦労してみたい。
蚊柱や空き家となりし両隣
長き夜や空き家となりし両隣
もっといい季語があるはずです。探してみてください。
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35 婆をりぬけふも人待つ端居かな 帆里 1
意味不明。
26 紫陽花の色は寂しくならぬ青 せつこ 4
意味不明、どなたか説明を。
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29 夕風やベンチに残る麦わら帽 野の花 2
あっさりとした一句、ちょっと雰囲気があります。
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31 クレヨンの緑買ひ足す若葉風 あつこ 2
下五「若葉かな」と切字使う呼吸、句は理屈。
21 在りし日の面影探す紫陽花寺 バード 0
「在りし日の面影」、これが捉えどころのない描写。
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23 父の日や使ひ古しの父の筆 卯月 1
「使ひ古し」ではあまりにも正直。
父の日や使はず仕舞ひに父の筆
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24 その味に似合わぬ鱧の面構え おおごし 1
顔は恐ろしいが味は絶品、つまり理屈の俳句です。
15 薄荷糖舌に遊ばせ梅雨籠 柚子 2
動きのある季語がいい。
薄荷糖舌に遊ばせ水を打つ
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17 部屋干しにミルクの匂ひ女梅雨 いつせ 6
何となく気色の悪い一句。
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20 田植歌空から聞える棚田かな 哲雄 3
本当のことだとしてもちょっと嘘っぽい。
12 母の通夜一人つきりの梅雨の星 仙游 5
切るところがおかしい。
梅雨星や一人つきりの母の通夜
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13 夕闇にまだ鳴き足らぬ油蝉 ヨシ 2
芭蕉の句のエピゴーネン。「永き日も囀たらぬ雲雀かな 芭蕉」
いつもいい句を作るヨシさんですが、この句はだめ。
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14 舌を出し愛想笑ひの犬薄暑 凡人 0
ちょっと気色悪い犬。
8 道の端楚々と咲いてる小さき薔薇 茉莉花 1
五七五という基本を大切に。
道の辺に楚々と咲いてや薔薇の花
句はただごとですが。
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9 雨に立つただ茫々の植田原 しげ木し 2
主体が何なのか?早苗が立っているのか、田植えの人が立っているのか。
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11 赤子添う新米ママの昼寝かな 豊司 0
赤ちゃんがあぶないのでは?