感想25
123 辛味噌の江戸風食す初鰹 橋本 1
レシピ俳句。
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126 人里のしづかなりけり田水沸く 岩魚 1
「人里は」がいい。主体をはっきりと。
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129 広重の雨脚白し早苗月 デラシネ 3
「111浮世絵の雨は黒糸南吹く 小林土璃」どちらもそれらしい。
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130 木苺を口にほのかな陽の匂い 松の 0
「木苺や」と強く切るところ。
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134 うぐいす嬢しばし茶を飲む青田道 小林土璃 1
青田道が場所を説明しているだけ。少し技を覚えると下五は「青田かな」と置けるようになります。
うぐひす嬢しばし茶を飲む青田かな
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144 一日を誰とも会はず髪洗ふ みづほ 7
生活ぶりが見えてくるような一句。
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146 秘湯にも小さき朝市夏木立 あらた 8
夏木立があまり効いていない
朝市で岩魚を買へる秘湯かな
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158 水切りの如く鶺鴒飛んでゆく 矢野敬和 2
川面をかすめて飛ぶ鶺鴒。
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159 次々に雲の吹き飛ぶ夏野かな たかし 4
勢いのある一句。
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174 葉桜や木椅子を白く塗り替へて みづほ 2
葉桜の濃い緑と白のコントラスト。
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177 屋久杉の箸の香りや冷奴 杉山駄芭 6
冷奴ではあまりにも予定調和。
屋久杉の箸香れるや祭笛