87 街灯下エンドロールのごと吹雪く 凡士 1
春の雪の感じです。
雪の果てエンドロールのやうに降る
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90 隙間風われ居る処ばかり来る ハセオ 6
「来る」はいらない。
われの居るところばかりや隙間風
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92 青空へただ投げ上げて雪つぶて 銀雨 1
単純ながらも面白い。
真つ青な空へ投げあげ雪つぶて
87 街灯下エンドロールのごと吹雪く 凡士 1
春の雪の感じです。
雪の果てエンドロールのやうに降る
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90 隙間風われ居る処ばかり来る ハセオ 6
「来る」はいらない。
われの居るところばかりや隙間風
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92 青空へただ投げ上げて雪つぶて 銀雨 1
単純ながらも面白い。
真つ青な空へ投げあげ雪つぶて
78 近くなる年越しそばで米寿かな」 藤川隆司 0
もうちょっと分かるように。
三日後の米寿も祝ひ晦日蕎麦
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80 味噌汁と海苔に漬物寒卵 のりさん 2
献立俳句、ほとんど只事です。
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81 天平の遺構の端や枇杷咲けり いくよ 0
「天平の遺構の端」、漠然としてとらえどころがない。
73 霜柱刃の光りふみし音 とえ 2
最後の「音」が煩わしい。
霜柱刃の光踏みゆける
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75 悟り不要今生きるのみ年明ける 秋ひろ 0
理屈の俳句。
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77 ダイヤモンドダストきらきら君きらきら 蓉子 0
語順?
君きらりきらりダイヤモンドダスト
64 初日待つ崖の波音聞きながら 茂樹 0
「初日待つ」と季語に働きかけるより「初日かな」と置く呼吸を。
断崖を波打ち据ゑる初日かな
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68 年よりの会話ちぐはぐ日向ぼこ みづほ 3
年よりでなくてもちぐはぐな人はけっこういます。
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69 この先は猿の領分探梅行 火星 3
「領分」よりも「縄張り」。
61 雪を見て日がな一日山の宿 竜人 1
単なる報告。
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62 小さき庭小さき駅舎の福寿草 やすのり 1
「小さき駅舎や」と切れを入れる。
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63 喜捨受けるあかぎれの手や修行僧 森本哲雄 4
「修行僧」が工夫のない描写。
喜捨受けてあかぎれの手の尊けれ
58 眉引くや山の向うも雪ならむ 七笑 3
「眉引くや」が唐突。必然がかんじられません。
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59 シャルドネと生ガキ喰うや厳島 のりこ 0
単にお酒と料理の組み合わせ。
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60 たらちねの在ますがごとし蕗味噌に しんい 2
「ましますごとし」とひらがなに。
53 芝庭の烏黒々今朝の霜 気儘 0
霜の白と「鳥黒々」、ちょっと理屈が見え隠れ。
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54 御馳走と酒に溺れし寝正月 杉山駄芭 0
ただごとでしょうか?
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55 焼き芋や古紙に包んで義母見舞う のりこ 0
「焼芋」に「新聞紙」、新鮮さがまったくありません。
50 コロナにもめげぬ歌声社会鍋 望天 0
常識を詠んでもつまらない。
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51 雑踏をかき分け行くや戎笹 我楽句多 2
いただいた一句。ちょっと迷惑な「戎笹」かもしれない。
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52 我が庭の小さき手水に初雀 惠啓 0
「小さき手水や」と切るところ。
43 春待つや窓を拭いし台所 せつこ 0
語順?
キッチンの窓を拭うて春を待つ
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48 誰か来てくれそうな日の冬林檎 いくよ 7
「くれさうな日よ」がいい。
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49 空仰ぐ山も野原も春霞 伊達由紀子 0
ただごとです。
38 百円に見合はぬ願ひ初社 ふさこ 1
ちょっと下世話な発想。
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41 春隣石ける子らの通学路 伊達由紀子 1
下五が体言止めでは句が固くなります。
春隣石を蹴りつつ登校す
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42 祖母と母仕草の似たる初笑ひ 小石日和 6
もっといい季語がありそうですが?
祖母と母と仕草そつくりきそはじめ