おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな 芭蕉
鵜舟の先に鵜篝をたき、鵜匠と呼ばれる漁師が鵜を操って鮎をとるのが鵜飼。鵜が呑んだ鮎は鵜縄を引いて吐かせる。考えてみればけっこう意地の悪い鮎漁ともいえる。句の「悲しき」は、丸呑みにした鮎を吐き出さねばならない鵜を思ってのこと。俳句では珍しい心の時間的な移ろいを詠んだ一句。
鵜舟の先に鵜篝をたき、鵜匠と呼ばれる漁師が鵜を操って鮎をとるのが鵜飼。鵜が呑んだ鮎は鵜縄を引いて吐かせる。考えてみればけっこう意地の悪い鮎漁ともいえる。句の「悲しき」は、丸呑みにした鮎を吐き出さねばならない鵜を思ってのこと。俳句では珍しい心の時間的な移ろいを詠んだ一句。