青梅の臀うつくしくそろひけり 室生犀星
若者の未熟さを指摘するのに「尻の青いくせに」という言葉がある。幼児の尻が青みがかっていることのたとえであるが、句の「青梅の臀(しり)」がなんとなくそのことを想像させるのは、青梅がまさに未熟な梅であるからに他ならない。未熟な梅の尻であるがゆえに「うつくしく」という形容も成り立つのだろう。ちなみに、熟しかけて黄色くなった梅は俳句では「実梅」といって「青梅」とは区別する。蛇足ではあるが「実梅」の尻もそれはそれで美しい。
若者の未熟さを指摘するのに「尻の青いくせに」という言葉がある。幼児の尻が青みがかっていることのたとえであるが、句の「青梅の臀(しり)」がなんとなくそのことを想像させるのは、青梅がまさに未熟な梅であるからに他ならない。未熟な梅の尻であるがゆえに「うつくしく」という形容も成り立つのだろう。ちなみに、熟しかけて黄色くなった梅は俳句では「実梅」といって「青梅」とは区別する。蛇足ではあるが「実梅」の尻もそれはそれで美しい。