感想29
242 夕空や郷愁覚ゆ赤とんぼ 大谷彰一 0
三段切れ。
夕空はわれの郷愁赤とんぼ
郷愁のごとき夕空赤とんぼ
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249 色鳥来る五重塔の七彩に しんい 1
「色」が煩わしいので、
小鳥くる五重塔の七彩に
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251 どの家も柿実りたる車窓かな 小石日和 1
芭蕉の「里古りて柿の木持たぬ家もなし」があって捨てたほうがいいかもしれません。
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255 深閑と我を包むや秋の声 しづか 2
いただいた一句。「荻の声」がいいかもしれません。
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260 石庭のひとりひとりに月の影 秀昭 5
上五「石の庭」がいい。雰囲気があります。
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266 美しく人を誘ひて毒茸 森本哲雄 2
上五「美しや」がいい。
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271 匂ひくる向かひの家の松手入れ しんい 2
「隣の家」がいい。ちょっと面白い。
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273 鰡飛んで夕べの空を波立たす 秀昭 1
「波立たす」が工夫でしょうが、ちょっと違う感じも。「きらめかす」くらいか?
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279 秋夕焼知らぬ男とケンケンパー 星耶 0
危険な男では?