感想27
189 富士青空を突き抜けて冬に立つ 田中一生 1
五七五を大切に。
冬に立つ富士青空を突き抜けて
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192 節くれの指で剥かれる蜜柑かな 片岡征男 1
「剥かれる」と季語に働きかけないほうがいい。
節くれの指しみじみと蜜柑かな
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193 賀状書く喪中葉書に歳重ね 南風 0
「喪中葉書に歳重ね」が分かりにくいところです。
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197 指さして選ぶ屋台のおでんかな 我楽句多 4
「子ども」がいい。
指さして子どもが選ぶおでんかな
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198 灯台へ続く小道も水仙香 匡男 1
「水仙花」の間違いでしょうか?
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200 消えるまで去る人なしの夕焚火 とし 0
「去る人もなし」でしょうか。ややただごと。
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202 山踏みやがまずみの実を食みもして しんい 0
食べられるのですか?
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216 あつたまつてゆけと一椀根深汁 百合 4
やや常識でしょうか。
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217 齢ほど生きた気もせぬ年の暮れ ゆきを 7
面白いのですが、季語がおもしろくない。
齢ほど生きた気もせず年守る
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227 松風の音添へにけり薺打 容子 4
いただいた一句。晴れ晴れとして位のある一句。
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231 桐一葉あらぬ方にと裏返り 松の 2
虚子の「桐一葉日当りながら落ちにけり」の次のひとこまのような一句。