感想23
204 樹を敲く鳥に卯の花腐しかな はるじ 0
「卯の花腐し」は雨のこと、雨の中の啄木鳥、雰囲気のある一句。
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206 又同じ自慢話を冷奴 和美 1
「冷奴」が軽い季語、「又同じ自慢話や」でないところに注目したい。
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207 緑陰で息を整う体操着 新月 1
「緑陰や」と上五を切ってみたい。
緑陰や息整へて体操のひと(字余りになって「ひと」は必要)
緑陰や体操は息整へて
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216 夏草や子の手放れて子の寝顔 のほほん 2
「夏草は子の手放れて子の寝顔」でないと意味不明。むしろ「昼寝」の季語を、
その手から草のこぼれて昼寝の子
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217 桃の花透けて遠くに甲斐の峰 岱風 2
助詞を入れて、
花桃に透けてはるかや甲斐の峰