このふた日きぬた聞えぬ隣かな 蕪村
布を柔らかくしたり、艶を出すための作業が砧打ち。麻・葛などの繊維はかたいので、打って和らげる必要があった。とんとんという音が哀れを誘うことから、和歌でも秋の題として歌われてきた。蕪村の句、砧打つ音が二日聞こえぬという。隣の留守も、なんとなく気になる秋の暮である。
布を柔らかくしたり、艶を出すための作業が砧打ち。麻・葛などの繊維はかたいので、打って和らげる必要があった。とんとんという音が哀れを誘うことから、和歌でも秋の題として歌われてきた。蕪村の句、砧打つ音が二日聞こえぬという。隣の留守も、なんとなく気になる秋の暮である。