虚子ぎらひかな女嫌ひのひとへ帯 杉田久女
激しい句である。虚子によって「ホトトギス」を除名された久女、一方長谷川かな女は、婦人会のリーダー格として活躍を続けていた。まさに、嫉妬。俳句はこんな風に露骨に詠んではいけないと教えられるが、何十年かの歳月を経るとこういうのもまた味わい深い。師に見捨てられても、久女の俳句は今でも残り、多くの人の共感を得ている。師を選ぶことも大切であるが、師に見切りをつけることも大切なことかもしれない。季語の「ひとへ帯」が女の意地を象徴する。『杉田久女句集』
激しい句である。虚子によって「ホトトギス」を除名された久女、一方長谷川かな女は、婦人会のリーダー格として活躍を続けていた。まさに、嫉妬。俳句はこんな風に露骨に詠んではいけないと教えられるが、何十年かの歳月を経るとこういうのもまた味わい深い。師に見捨てられても、久女の俳句は今でも残り、多くの人の共感を得ている。師を選ぶことも大切であるが、師に見切りをつけることも大切なことかもしれない。季語の「ひとへ帯」が女の意地を象徴する。『杉田久女句集』