87 蛍飛ぶ百姓一揆ありし村 ヨシ 10
高点句ですが、「百姓一揆ありし村」は動詞を伴った季語ならなんでももついてしまうような事柄、滅多に咲かない「竹の花」と取り合わせてみたい。
竹咲いて百姓一揆ありし村
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88 餌やれば群れて寄り来るメダカかな 鈴木清 0
少し思いを入れて詠んでみたい。
我の孤独に群れて寄り来る目高かな
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90 梅雨間近か向こう六軒蒲団干し バード 0
「六軒」が嘘っぽい。

87 蛍飛ぶ百姓一揆ありし村 ヨシ 10
高点句ですが、「百姓一揆ありし村」は動詞を伴った季語ならなんでももついてしまうような事柄、滅多に咲かない「竹の花」と取り合わせてみたい。
竹咲いて百姓一揆ありし村
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88 餌やれば群れて寄り来るメダカかな 鈴木清 0
少し思いを入れて詠んでみたい。
我の孤独に群れて寄り来る目高かな
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90 梅雨間近か向こう六軒蒲団干し バード 0
「六軒」が嘘っぽい。
84 万緑や山にぽつんと赤き屋根 えいこ 6
緑と赤の対比、手品の仕掛けがちょっとバレバレ。
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85 一升瓶転がるまでの鮎談義 健作 11
「転がるまでの」が説明調。
鮎談義一升壜を転がして
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86 躓きか所作か怪しや薪能 二石 1
ユーモアの一句、ちょっと面白い。
78 大杉に絡む野藤の色香かな 八郎 1
杉に絡む藤がやや陳腐。
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80 青葉風トライアスロン汽笛鳴る 松の 0
三段切れ、かつ意味不明。
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82 防砂林中の明るさ花茨 風子 1
上五字余りになっても「防砂林の」と助詞を入れる。
防砂林の中は明るし花茨
74 葉桜や切り絵のごとき影揺らす ひろし 1
「葉桜が」と主体をはっきりさせたいところ。
葉桜が切り絵のごとく影揺らす
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76 あしたこそいいことあるかな夕燕 倫子 1
「いいことあるか」でいい。「な」の一字が邪魔。
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77 世の摂理背負ふたつもり蝸牛 黄菜子 1
「つもり」などと遠回しの言い方が駄目。大風呂敷で詠んでみたい。
大宇宙の摂理を負うて蝸牛
71 グリーンはラッキーカラーソーダ水 立野音思 0
季語が「ソーダ水」ではあまりにも正直。
グリーンはラッキーカラーアロハシャツ
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72 ひりひりと追悼になる夏の夜 名負人 1
意味不明。
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73 浜辺へとニセアカシアの花くぐる しげ木し 0
もう少しおおらかに、
太平洋へニセアカシアの花くぐる
56 アスパラの届きてまずはマヨネーズ まさよ 0
ただの報告。
——
58 梅雨晴れや読経聞こゆ法華堂 気儘 1
三段切れ、解消するには中七を字足らずにせず「読経聞こゆる法華堂」
——
59 したたかに老いんどくだみ乱れ咲き いつせ 3
下五「咲き乱れ」のほうがいい。
51 色褪せし麦わら帽子今年また ひろ志 0
ちょっとただごと。
——
54 山寺はみどりの中や四葩の花 あけび 0
すっきり読むには、
山寺のみどりのなかの四葩かな
——
55 洗はれて犬泡まみれ雲の峰 和美 8
もう少し身近な季語を?
47 劇場の若人も持つ扇子かな なつ子 0
もう少し表現に工夫を。
若者も扇子使うて芝居小屋
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49 蟻地獄風の死角に底深き あつこ 0
「風の死角」が面白い。
原宿の風の死角を蟻地獄
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50 高級アイス特別な日に特別に 蓉子 0
俳句になっていない。
44 窓越しに燃ゆる夕日の懐かしや ハル 0
「懐かしや」は取って、季語を据える。
窓越しに夕日燃ゆるや桜桃忌
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45 カップ麺ふうふう啜る立夏かな 花埜 1
生活感のある季語を。
夏芝居ふうふう啜るカップ麺
蠅打つてふうふう啜るカップ麺
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46 リラの花見知らぬ路地に懐かしく 喜太郎 0
助詞に工夫を。
リラの花見知らぬ路地を懐かしく
風鈴や見知らぬ路地を懐かしく
39 夏帽を被りかの日の父となる デラシネ 3
「かの日」があいまい。
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41 いくたびもアロハシャツ着て尋ねけり ゐるす 0
誰が誰に「尋ねけり」なのか、そこが大切。
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43 若旦那粋に着こなす夏羽織 信信 0
落語の世界、やや陳腐。
34 梅雨入りや信楽の土練り上げし 野夫 0
下五を「練り上げて」と流してみたい。
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35 又来てと新茶の香る出入口 円由 0
どんな「出入口」か?ちょっと舌足らず。
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36 母の日や母となりても母を恋ひ 燈穂 11
「母」で韻を踏んだ技の一句。
28 母の日の京唐草の急須かな ひろし 1
形のいい俳句、ちょっと大人しい。
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29 和箪笥のどしりと在りて新茶の香 山水 3
切字「かな」を使ってみたい。
和箪笥のどつしりとある新茶かな
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33 絵日記を書きつつ眠る日焼の子 卯月 5
「眠り」と連用形に、軽い切れを入れることで「間」が生まれます。「間」は俳句の命。
21 これ以上何も望まぬ五月富士 ウサウサ 2
「望まず」がいい。内容は希薄。
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23 青嵐仁王の睨む杉木立 北天 1
季語に工夫を。
さへづりや仁王の睨む杉木立
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24 草笛を吹いて少年のひとりぼち 百合 1
昭和の「少年」でしょうか。やや時代錯誤。
17 寝そべれば滝の音するログハウス 卯月 0
寝そべっていなくても滝の音はあるのでは?ちょっと不自然な上五。
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18 夕立きて夫婦に戻る一つ傘 苦茶 3
やや理屈っぽい俳句。「夫婦に戻る」も分かりにくいところ。
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19 退屈を袋出し梅雨に入る ねこ 0
意味不明です。
11 白日傘出窓の猫に手を振って 岡田 絮 3
5月にも「春日傘出窓の猫に見送られ 岡田 絮」があって、ちょっとうっかりか?それでも3点入っている。選句も慎重に。
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14 跳箱を七段跳んで夏に入る 和美 8
季語の使い方に味わい。
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16 捨苗の雨に打たれていたりけり まさよ 1
俳句はこれくらい淡泊でもいい。
8 煎餅に飽きたか鹿は夏木陰 美登里 0
下五「夏木陰」が聞きなれない季語、「緑陰へ」でいい。
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9 尺取虫島の測量まだ途中 ウサウサ 4
オヤジギャグのような一句。
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10 走り梅雨路地を巧みにピザ宅配 素秋 0
季語の置き方が甘い。
紫陽花の路地を巧みにピザ宅配
4 囀りのふりそそぎゐる廃墟かな 空吟 2
どんな「廃墟」か?
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5 梅雨入りや天津飯の餡多め ハセオ 1
「天津飯の餡多め」がただごとです。
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7 暫くは紫陽花うつす水たまり あけび 3
「暫く」ではなく、ずっと移っているのでは。
1 子燕や今日はお揃ひ燕尾服 光雲 0
「燕尾服」はあまりにも当たり前。
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2 水たまり狙って跳ぶ子梅雨晴れ間 北天 2
「狙って」がよくわからないところ。普通でいい。
水たまりを子どもが跳んで梅雨晴間
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3 かやぶきの薄暑の里を放水銃 凡士 3
この季語の付け方、かなり強引。
今回、選句していない人は3人でした。
選句しない人の作品は選句者名を含めて抹消いたしました。
トップはヨシさん21点、過去の最高点が21点でしたので、同点ということになります。ヨシさんは何度も最高点を取っています。俳句の目の付け所を学びたいものです。
眠る子に物差しあてて浴衣縫ふ ヨシ
昭和の頃の雰囲気、ちょっとレトロなあじわい。
ほかによかったのは
あらたさん ウサウサさん えいこさん たかしさん デラシネさん みづほさん 百合さん 卯月さん 鋭次さん 喜太郎さん 健作さん 荒一葉さん 山水さん 小林土璃さん 杉山駄芭さん 素秋さん 燈穂さん 風子さん 凡士さん 和美さん
選句結果は上の「選句結果」をクリックしてください。
感想はあとでアップします。間違いなどは「お問合せ」からご連絡ください。
132 一年生きょうの給食はカレー 蓉子 1
ただの報告。
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133 初鰹足にまとわる猫を蹴る バード 2
ちょっと猫がかわいそう?
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156 春愁や靴ひも切れただけのこと 素秋 6
高点句ですが、「春愁」の内容を述べているだけ。「春愁」の内容を説明してはいい句にならない。
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158 頬杖に預ける睡り花樗 黄菜子 4
頬杖にまどろみあづけ花樗
もっといい季語があるはずです。探してみてください。
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161 まほろばの志功を訪ね菜の花忌 里山ゆた 0
意志・願望の俳句に、
まほろばに志功たづねん菜の花忌
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162 母の日やレジ打つ人も母のゐて ゐるす 3
ちょっと当たり前。
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163 眠りつつやや子笑ふや柿若葉 みづほ 4
「眠りつつ子が笑ふ」これがやや陳腐。
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164 テレビ見て夕餉の支度老ひとり 帆里 0
無季。
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165 筍をさらりと描きし俳画かな 鋭次 0
「俳画かな」では点が入らない。
筍をさらりと描きし一句かな
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167 紙風船つけば薬の匂ひして 風子 4
懐かしい富山の薬売り。
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168 手を挙げるだけの挨拶クローバー 秀昭 1
労働に関わる季語を。ちょっと面白い。
手を挙げるだけの挨拶畦を塗る
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172 花冷やすつと引き抜くしつけ糸 和美 5
「お上手」、でもそれだけ。
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173 亀鳴くや浄土への途とほすぎて トンシ 2
近い方が俳句らしい。
十歩ほど歩けば浄土亀が鳴く