感想27
138 風鳴るや程よく細る掛大根 岡田 絮 5
上五「風鳴つて」がいい。
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144 誰も居ぬ部屋に薬缶は湯気立てて いつせ 1
ちょっと面白い。
誰も居ぬ座敷薬罐は湯気上げて
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145 生も死も知る由のなし冬銀河 トンシ 3
うまい季語の使い方。
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147 日向ぼこ野良猫2匹皿2枚 幹子 0
せめて漢数字を。
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150 なずな粥戦後の飢えを語りあう 三太 1
下五「語りあひ」と連用形に、流すことで余韻が生まれます。
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151 笊土鍋杓文字従へ寒に入る 柚子 0
0点ですが、ちょっと面白い。
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152 如月や靄のよこたふ千曲川 岩魚 1
芭蕉の真似?「荒海や佐渡に横たふ天の川」
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160 大寒や紙片の如くかもめ舞ふ 気儘 4
「紙片の如く」よりも「紙のごとくに」がいい。
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168 外套や父戦争に征きしころ 百合 1
古い外套、ちょっと面白い。
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180 譲られし席ほかほかと春近し あらた 7
「席ほつかほか」がいい。
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184 仮住まい正月祝ふ能登の民 翔風 0
「切れ」を入れる。
仮住まひ能登の正月祝ひけり