感想28
129 はらはらと山吹散るか那智の滝 信信 1
近世俳句のようなおもむき。
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130 白日傘佳人に京のなまりあり 北天 0
「佳人」では人間が見えてこない。
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131 めまとひや俺と別れてくれなゐか ヨシ 4
つぶやきが俳句になる。本当にしつこい「めまとひ」。
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132 風鈴が残る隣家の転居かな えいこ 5
忘れたのか?残していったものか?
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134 梅雨寒やノイズ許せる古いジャズ 名負人 2
「ノイズ楽しき」くらいか。
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151 無事でゐることが孝行草むしり 荒一葉 5
箴言めいた一句、説教くさい俳句はちょっとうんざり。
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156 万緑が画布をあふれてゐたりけり 和美 4
ちょっとした小技が効いている。
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173 草木の命の燃ゆる五月かな たかし 1
あまりにも当たり前。
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184 電車ふと降りてあてなし青葉風 トンシ 3
「青葉風」という季語は重い。
電車ふと降りてあてなき青葉かな
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188 初夏の雨けぶる黒部のダム静か 郁文 1
係り結びを使うと、
初夏の雨こそけぶれ黒部ダム
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189 古木こそ姿はよけれ百日紅 あつこ 3
これも係り結びの句。「よけれ」は已然形。
