感想26
103 梅早し逆光も色鮮やかに 三男 1
語順?
逆光でも色新しや梅の花
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104 冬の駅出でしこぼれる星月夜 松の 1
「星月夜」は秋の大きな季語なので避けたいところ。
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105 寒椿己がいのちを持て余し ふみ 3
「持て余し」が分かりにくいところ、どなたか解説を。
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107 家々に灯の点り染め雪静か いつせ 0
普通なら「点り初め」
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108 紅差して少しふくらむ冬牡丹 宮内和彦 5
ちょっと当たり前。
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110 屋根の雪命狙うかどかどどん 杉山駄芭 2
全部言ってしまった一句。「いひおほせて何かある」は芭蕉の言葉。
三尺や軒積む雪の恐ろしき
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148 無器用に生きて八十路のちゃんちゃんこ 卯月 7
「無器用に生きて八十路」は謙遜よりも自慢に聞こえる。ちょっと嫌な俳句。
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149 黒々と鉄路伸びたり雪の原 北天 2
雪原を俯瞰するような一句。
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150 小豆炊く香に満たされて小正月 柚子 4
やや当たり前。
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152 二股の大根供へらる神事 二石 1
「神事」を具体的に。
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156 眼を閉じて湯槽の中や去年今年 けん桜 0
「湯舟の中や」
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164 一点の黄がさきがけり庭の春 北天 1
「さきがけり」は文法間違い、「さきがけて」
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166 長老となるまで生きて枯芭蕉 苦茶 1
季語、「ちやんちやんこ」くらいがいい。
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167 悴む手駅に転倒注意書 よも 0
上五「悴むや」と強く切るところ。
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168 春めくや少し派手目に試着室 光枝 4
切れを「中七」に移して、
春めくとちよつと派手目や試着室
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169 しみじみと吾が面見入る初鏡 なつ子 1
このままでは起伏がない。
しみじみと皴も大切初鏡
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174 畔草は絡まり合ふて枯れゆける リツコ 0
「絡まり合うて」が正しい、「う音便」、調べてみてください。もしくは「絡まり合ひて」
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177 枝枝は空賑はせて枯木かな ひであき 0
もっとすっきり、
寒晴の空枝枝の賑はへる
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178 雪晴に登校の声高らかに 美登里 1
上五「雪晴や」と強く切る。
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179 冴え返る古刹の廊の黒光り 一喜 0
「古刹」の一語が句を停滞させる。
黒光りしてゐる廊下冴返る
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181 鳥たちの声の零るる冬木立 矢野敬和 0
「声零るるや」がいい。
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186 献立を考へながら日向ぼこ 和美 5
すっきりした一句。
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187 冬座敷一筆書きの達磨居り 信信 2
掛軸でしょうか?
一筆書の達磨をかかげ冬座敷
上五の字余りを恐れない。
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190 青空や大根まばゆき朝の市 森本哲雄 3
「青空や」に効き目なし。
積み上げて大根(だいこ)まばゆし朝の市