感想27
207 白玉や子は掌中におさまらず 柚子 4
いただいた一句。少々説教くさいのですが「白玉」の季語がよく効いています。白玉が我が子にのようにも読めます。
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211 夢のまた夢の高さや桐の花 百合 0
気分だけの俳句。
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213 青蘆に入りたる風のちりぢりに 秀昭 2
これはうまい。久々の秀作。一句鑑賞はこちらから。
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214 囀りや園児の声と響きあう すすむ 1
にぎやかな一句
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215 雲厚き日やじゃがいもの花ほのか 与志魚 0
「日」は不要。
雲厚しじやがいもの花ほのぼのと
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216 軒に灯をともして雨の鮎の宿 百合 3
雰囲気があります。
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217 一息に緑雨呑み込む渓の水 しんい 3
「緑雨を呑んで谿深し」で句に勢いが生まれる。
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218 納豆の糸をからませ春を釣る 帆里 1
「春釣らん」と願望の句に。面白い。
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221 さりながら家族全員花粉症 帆里 1
いただいた一句。「さりながら」がすべての事情を呑み込んでいる。
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225 火の山に煙ひとすぢ朴の花 みづほ 2
「火の山に煙ひとすぢ」、類想がありそうです。
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235 豆腐屋のラッパ過ぎ行く路地薄暑 我楽句多 7
7点句。昭和の郷愁というところか。
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236 琴の音の静かに流れ夏料理 白雪 3
きれいな一句ですが、ちょっと大人しい。
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237 よき人になりしスーツや夏つばめ さちこ 4
「よき人になりしスーツ」、意味不明です。
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244 お日さまの匂いのシーツてんと虫 蓉子 6
「匂へるシーツ」がいい。
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247 蝙蝠の寺門越えゆく日暮かな ぐずみ 2
「山門」がいい。中七は連体形で繋げる。
蝙蝠の山門越ゆる日暮かな