136 鳶職のズボンぶかぶか油照り 鋭次 3
ちょっと面白い。「ニッカポッカ」
——-
137 石くれに戻りし仏苔の花 小林土璃 4
苔むした石仏。
——-
138 坊さんの読経の背中に扇風機 かずえ 0
棚経の僧の背中へ扇風機

136 鳶職のズボンぶかぶか油照り 鋭次 3
ちょっと面白い。「ニッカポッカ」
——-
137 石くれに戻りし仏苔の花 小林土璃 4
苔むした石仏。
——-
138 坊さんの読経の背中に扇風機 かずえ 0
棚経の僧の背中へ扇風機
125 うなぎさばく大将今日も無口にて 北天 0
頑固なうなぎ屋のあるじ。
——-
131 寺の庭句碑に育ちて苔の花 あけび 0
「寺の庭」が無駄な言葉。
苔の花翁の句碑に育ちけり
「翁」は芭蕉のこと。
——-
132 三尺寝かの世の父に怒られて 百合 1
「怒られて」よりも「叱られて」が俳諧味がある。
119 山百合や釣り人沢を徒わたる 与志魚 0
自分を主体に詠んでみたい。
山女釣這ひつくばつて沢のぼる
——
120 桃剥くやゆっくり生きる老いの意地 せつこ 1
「意地」などと力む必要はない。
ゆつくりと生きるほかなし桃を剥く
——-
121 ひぐらしや人に出会はぬ散歩道 えいこ 2
臼田亜浪ように詠むのも技、「郭公や何処までゆかば人に逢はん」。
113 麦藁帽離れて歩く反抗期 ヨシ 8
主体があいまい。
——-
114 たんたんと日々生きてゆく夏の空 かりん 2
ただの報告。
——-
118 照明も月も程よし地蔵盆 英華 2
「程よし」、これがかなりいい加減な言葉。
109 夏が来て少年すいと背が伸びる 英華 5
「少年」は不要。
ぐんぐんと背の伸びる夏来たりけり
——-
110 古稀の阪一病越へ来青葉風 空吟 0
ちょっと面白い。語順?
一病を経てや青葉の古希の坂
——-
112 蝉時雨空も無となる地に骸 彩香 1
視点、焦点が定まらない。
105 グローブには汗と涙の丸い跡 ハセオ 0
根性俳句、やや陳腐。
——-
106 夕張の夕日零るるメロンかな 柚子 0
「夕張」を出さない呼吸。
刃を入れて夕日零るるメロンかな
——-
108 担々麺辛し薄暑の地下街 野の花 0
すっきりと詠む工夫を。
激辛の担々麺の薄暑かな
99 電気代気になりながらこの暑さ ノルン 0
ちょっと通俗的。
——-
102 ふるさとにしがらみ多し凌霄花 燈穂 2
生活感のある季語を。
——-
103 無愛想無粋無作法蟇蛙 荒一葉 3
6月の「冷奴無事故無違反無位無冠 素秋」にかなわない。
83 悔い多き一日だつた髪洗ふ 和美 1
しみじみとした一句。
——-
88 ポマードの匂ひ生家の籐寝椅子 あらた 5
「生家」は無駄な言葉。
ポマードの匂ひ残るや籐寝椅子
——-
92 包丁を鋭く研いで夏を切る えいこ 5
「夏を切る」と言い切るのが暗喩。直喩は、
夏を切るごとくに包丁研ぎにけり
78 落ちてくる力士をかはす浴衣かな 哲雄 5
前にも言ったように、今回の哲雄さんの句はいい。
——-
79 砂山の砂の乾ける夏の果 しんい 0
やや当たり前。
——-
80 短夜の一喜一憂オリンピツク 李萌 0
ただの報告。
71 アロハ着て一筋縄ではいかぬやつ たかし 3
面白い、ちょっとしたユーモア。
——-
72 ふつふつと腸焼ける秋刀魚かな ウサウサ 2
当たり前。
——-
77 炎昼や重機の爪もよこたわり 散歩王子 4
面白いのですが、「爪も」の「も」が焦点をあいまいにします。
風死して重機の爪がよこたわる
66 ことごとく蝉の木となり森吠へる 苦茶 5
「森吠へる」までいう必要はない。
ことごとく蝉の樹木となりにけり
——-
67 空蝉の命の抜けた軽さかな りぱりこ 11
最高点ですが、あまりにも当たり前。
——-
68 砂時計夏をゆっくり減らしゆく 苦茶 5
工夫の一句です。
砂時計夏がさらさらこぼれゆく
62 いやいやと踊り落つるや噴水は 立野音思 0
擬人法、不発。
——-
64 朝焼に炸裂の声豆剣士 立野音思 3
「炸裂」まで誇張する必要はない。
朝焼へ気合響かせ豆剣士
——-
65 方程式一問解けて窓涼し あつこ 5
食べ物の季語がいい。「ソーダ水方程式を濡らしけり 小川軽舟」に倣って、
方程式一問解いてソーダ水
52 涼風の通りで猫が長くなる バード 1
「長くなる」よりも「伸びをする」の方が分かりいい。
——-
60 猛犬の震へ止まらぬ大花火 健作 1
理屈の俳句、語順?
大花火犬の震への止まらざる
——-
61 顕微鏡下のめだか孵化までの神秘 蓉子 0
ごちゃごちゃ?何が言いたいのか不明。
49 八月来たる鐘の音よ黙祷よ いつせ 1
「黙祷」まで言ったのでは台無し。
八月や沈黙の鐘響かせて
——-
50 的確な剪定の音や狩行逝く 野夫 1
意味の分からない追悼句?
——-
51 貧しくて送金できず夏電話 名負人 1
「夏」をつければ何でも季語になると思ったら大間違い。
40 藍染のワンピース着て夏の海 帆里 0
ただごとです。
——-
42 返信はスタンプひとつ雲の峰 まさよ 6
富士山五合目から来たようなハガキ。
——-
44 残る世は成行まかせ籐寝椅子 あらた 6
「籐寝椅子」でもおもしろいのですが、「籠枕」ならもっといい。
36 大声に勝りて響く蝉しぐれ うらら 0
何の大声か?俳句はそこが大切。
——-
37 水打つや散歩の犬にかかりけり 美登里 0
上五「打水が」でしょうか。切字二つがやや重い。
——-
39 擦り傷は子らの勲章夏休 ひろし 4
道徳のような一句、つまらない。
30 何よりの水の旨さよ夏マラソン ひろし 1
常識を詠んでもつまらない。
——-
34 人間の祖かとも思ふ海鞘を喰ふ 凡士 1
ちょっとどきっとする俳句。
——-
35 一枚の空をいただく青田かな たかし 10
高点句、大らかな俳句です。
25 病室の母に買うてや葛桜 小林土璃 1
スケッチ風な一句。
——-
26 お下がりは分け隔てなく地蔵盆 大越恵子 2
どのような「お下がり」か?気になるところです。
——-
28 路地深く来て出会ひたる白木槿 トンシ 0
中七「出会ひけり」と強く切る。季語も工夫を。
路地深く来て出会ひけり盆の僧
感想06
21 黴にほふ花袋漱石龍之介 荒一葉 3
「花袋」を入れたところが作者のこだわり。
——-
22 炎天の道ゆく犬の足の裏 冬菊 5
「炎天や」と上五を強く切る工夫を。
——-
24 新しき家族引き連れ帰省の子 ミム 6
「子」は要らない。
新しき家族を連れて帰省かな
新しき家族となりて帰省かな
18 満開の蓮の花揺る千の私語 帆里 1
意味不明です。
——
19 大石がりくへ名残りの天神祭り 瞳人 0
内蔵助が妻女を連れて「天神祭り」に入ったということか?ちょっとわかりにくいのですが、史実に基づいた俳句も面白い。有名なところでは蕪村の「野分」の俳句。
——
20 拾うても拾うても杉落葉かな 冬菊 1
面白い、我が家の墓所がまさにこのよう、掃除してもきりがありません。昔は焚きつけに利用した杉落葉も、今は邪魔になるだけ。