27 雄叫びの女剣士や寒稽古 岡田 絮 1
「剣士」が安易。
雄叫びの少女頬染め寒稽古
——
28 軽トラは日本の宝大根引く 森本哲雄 1
「日本の宝」はちょっと大げさ、「我が家の宝」くらいで。
——
30 送信を終えて窓には寒昴 しげ木し 0
「送信」の内容が肝心。
送信は術後良好寒昴
27 雄叫びの女剣士や寒稽古 岡田 絮 1
「剣士」が安易。
雄叫びの少女頬染め寒稽古
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28 軽トラは日本の宝大根引く 森本哲雄 1
「日本の宝」はちょっと大げさ、「我が家の宝」くらいで。
——
30 送信を終えて窓には寒昴 しげ木し 0
「送信」の内容が肝心。
送信は術後良好寒昴
23 寒四郎三年ぶりの鈴緒かな 幹子 1
お参りしたということか?ちょっと分かりにくい。
——
24 インフレへ怒気の目を入る福達磨 八郎 3
複雑に詠んでいます。
インフレに怒りのまなこ福達磨
——
25 ボス猫の陣取る祠冬の月 トンシ 3
季語がおとなしい。
ボス猫の陣取る祠かまいたち
18 啓蟄やサイレン遠く急を告げ あけび 0
何のサイレン?
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19 初鳴きの闇に一声村十戸 帆里 4
「初鶏」のことでしょうか?季語がはっきりしない。
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21 歳時記に例句拾ひて春を待つ 喜太郎 3
「例句」の「例」がいらない。
歳時記に句を拾うてや春を待つ
15 聞き上手話し上手やおでん酒 新月 11
「聞き上手話し上手」を具体的に描写できたら素晴らしい。
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16 球根を掘り上げたるや日脚伸ぶ せつこ 1
冬に掘り上げるのはどんな球根でしょう。
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17 地球にも寿命のありき冬銀河 健作 0
季語が「冬銀河」ではあまりにも正直。
地球にも寿命のありき冬の蠅
12 手套脱ぐ憤怒の形なだめつつ 秀昭 1
「憤怒の形残しつつ」なら分かるのですが?
——-
13 まつさらのまま日の暮れる雪野かな 百合 6
美しい日暮です。
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14 木刀で氷柱払ふや朝稽古 たかし 4
勢いのある一句。
8 無人駅伝言板に春愁 気儘 0
「伝言板の春愁ひ」がいい。
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9 装飾に雪吊のあり都のホテル 松の 0
雪の降らないところでも雪吊をしている、ということでしょうか。面白くはない。
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10 おめでとうさんどす花街年新た 二石 1
もう少し簡潔に。
おめでとうさんどすで年改まる
4 悴んで悴む妻と手を繋ぐ 凡士 3
頭韻を踏んで技の一句。
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6 三ヶ日過ぎて厨に戻る閑 パセリ 0
最期の「閑」で分からなくなります。
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7 雪原のどっぷり浸かる外湯かな とおる 0
「どっぷり浸かる」が効いていない。
雪原に湯気濛々と露天風呂
1 藪入りや楽しさ語る親父殿 かずえ 0
不器用が悪いというのではないのですが、下五の「親父殿」はなんとも不器用な置き方。
藪入の楽しさ語る囲炉裏かな
「藪入」という季語も廃れゆく季語の一つ。
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2 寒鰤の腹を割かれてゐるところ いつせ 2
「ゐるところ」という置き方、覚えておいてもいい俳句のテクニック。
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3 人情の機微深浅や六の花 鋭次 0
「機微深浅」を具体的に詠まなければ俳句にならない。
今回、選句していない人は2人でした。
選句しない人の作品は選句者名を含めて抹消いたしました。
今回のトップは16点。
新しき命の知らせ梅ふふむ ヨシ
「ふふむ」はつぼみが膨らんでくること、新しき命を象徴しているのでしょうが、やや付き過ぎか。
ほかによかったのは
えいこさん かいこさん しんいさん たかしさん トンシさん まさよさん 英華さん 荒一葉さん 山水さん 春生さん 新月さん 二石さん 百合さん 凡士さん 矢野敬和さん 与志魚さん
選句結果は上の「選句結果」をクリックしてください。
感想はあとでアップします。間違いなどは「お問合せ」からご連絡ください。
150 裸木やこの木もしつかり生きている 森本哲雄 1
ちょっと当たり前。
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151 魚河岸の水荒使ひ十二月 ひであき 1
魚河岸の水の勢ひも十二月
143 親からの小言の減つて冬に入る ひろ志 0
後ろ向きな俳句。
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144 禿頭をすつぽり隠す冬帽子 草木 0
「すっぽり隠し」と連用形に、「間」が生まれます。
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149 威勢よく地元訛の年の市 帆里 1
「地元訛」が重い。
威勢よく訛が飛ぶや年の市
129 鱈の眼に映る青空朝の市 つかさ 4
ちょっと嘘っぽい。
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136 千両も万両も植ゑ貧暮らし 卯月 6
駄洒落俳句。
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142 しぐるるや磯の香のする駅に着く ウサウサ 2
ただの報告。
117 年の瀬や妻は家計簿われ手酌 郁文 3
「われは家計簿妻手酌」なら面白い。
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122 天に声地に声街に社会鍋 トンシ 0
見たことのない「社会鍋」ですが、まだどこかにあるのでしょうか。
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123 命綱しかと結んで煤払い 新月 1
大仏のすす払いでしょうか。簡潔な一句。
114 讃美歌や小春日和に猫あくび 気儘 1
「讃美歌」が唐突。
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115 迷いて買ふ五年日記の革表紙 あつこ 2
「革表紙」が蛇足。句はやや常識。
迷ひつつもとめる五年日記かな
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116 朱の絨毯踏みて二人の船出かな あつこ 0
結婚式でしょうか?ちょっとわかりにくい。
108 焼藷の軽トラ流す「歓喜の歌」 小林土璃 3
ちょっと面白い。字余りを恐れずに、
焼芋屋の軽トラ第九流しつつ
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109 聞こへくるきよしこの夜終電車 立野音思 0
どういった状況なのかよく分かりません。
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113 大雪や歩幅の合わぬ靴の跡 つかさ 3
「新雪や」がいい。
94 夜勤終え明けの明星山眠る しげ木し 1
三段切れがちょっと気になります。
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106 小春日や紙飛行機の飛ぶ軌跡 帆里 1
「飛ぶ軌跡」があいまい。簡潔に詠むと、
小春日を紙飛行機が飛んで行く
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107 憎まれて長生きをして年の逝く いつせ 2
生活感のある季語を。
憎まれて長生きをして玉子酒
89 おお枯れ木気ままな雀遊ばせて 柚子 2
大枯木気ままに雀遊ばせて
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90 双六のまたも戻れる振出しに しんい 1
ちょっと当たり前。
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92 初大師とんとこ飴の音軽し 杉山駄芭 1
川崎大師でしょうか。
84 席題の辰に挑戦初句会 卯月 1
ただの報告。
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85 天狼や我が生れて還る場所 森本哲雄 0
生まれたのは「地球」では?ちょっと気障。
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87 旅に出て雁木の里の干し大根 かずえ 1
このままでは説明。
新潟や雁木に吊るす干大根
大根を雁木に吊つて冬籠(季重なりですがあまり気にならない)
81 まつさらな畳の香る寒さかな 百合 7
簡潔明瞭。
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82 顔だけになりし蔵王の雪地蔵 とおる 3
意味不明、どなたか解説を。
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83 雪こんこ白い祭りが降りてくる 苦茶 1
降る雪を祭に譬えたのでしょうか、ちょっと無理か。
75 兎も角も生きて卒寿の除夜の鐘 鋭次 2
中七「生きて卒寿や」と強く切りたい。
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77 雪催い夫淡々と転院す 英華 0
もう少し具体的に詠みたいところ、
転院の小さき荷物雪催
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79 数え日のレジに一円足りませぬ デラシネ 2
ちょっと悪乗り。