1 藪入りや楽しさ語る親父殿 かずえ 0
不器用が悪いというのではないのですが、下五の「親父殿」はなんとも不器用な置き方。
藪入の楽しさ語る囲炉裏かな
「藪入」という季語も廃れゆく季語の一つ。
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2 寒鰤の腹を割かれてゐるところ いつせ 2
「ゐるところ」という置き方、覚えておいてもいい俳句のテクニック。
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3 人情の機微深浅や六の花 鋭次 0
「機微深浅」を具体的に詠まなければ俳句にならない。
1 藪入りや楽しさ語る親父殿 かずえ 0
不器用が悪いというのではないのですが、下五の「親父殿」はなんとも不器用な置き方。
藪入の楽しさ語る囲炉裏かな
「藪入」という季語も廃れゆく季語の一つ。
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2 寒鰤の腹を割かれてゐるところ いつせ 2
「ゐるところ」という置き方、覚えておいてもいい俳句のテクニック。
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3 人情の機微深浅や六の花 鋭次 0
「機微深浅」を具体的に詠まなければ俳句にならない。
今回、選句していない人は2人でした。
選句しない人の作品は選句者名を含めて抹消いたしました。
今回のトップは16点。
新しき命の知らせ梅ふふむ ヨシ
「ふふむ」はつぼみが膨らんでくること、新しき命を象徴しているのでしょうが、やや付き過ぎか。
ほかによかったのは
えいこさん かいこさん しんいさん たかしさん トンシさん まさよさん 英華さん 荒一葉さん 山水さん 春生さん 新月さん 二石さん 百合さん 凡士さん 矢野敬和さん 与志魚さん
選句結果は上の「選句結果」をクリックしてください。
感想はあとでアップします。間違いなどは「お問合せ」からご連絡ください。
150 裸木やこの木もしつかり生きている 森本哲雄 1
ちょっと当たり前。
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151 魚河岸の水荒使ひ十二月 ひであき 1
魚河岸の水の勢ひも十二月
143 親からの小言の減つて冬に入る ひろ志 0
後ろ向きな俳句。
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144 禿頭をすつぽり隠す冬帽子 草木 0
「すっぽり隠し」と連用形に、「間」が生まれます。
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149 威勢よく地元訛の年の市 帆里 1
「地元訛」が重い。
威勢よく訛が飛ぶや年の市
129 鱈の眼に映る青空朝の市 つかさ 4
ちょっと嘘っぽい。
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136 千両も万両も植ゑ貧暮らし 卯月 6
駄洒落俳句。
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142 しぐるるや磯の香のする駅に着く ウサウサ 2
ただの報告。
117 年の瀬や妻は家計簿われ手酌 郁文 3
「われは家計簿妻手酌」なら面白い。
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122 天に声地に声街に社会鍋 トンシ 0
見たことのない「社会鍋」ですが、まだどこかにあるのでしょうか。
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123 命綱しかと結んで煤払い 新月 1
大仏のすす払いでしょうか。簡潔な一句。
114 讃美歌や小春日和に猫あくび 気儘 1
「讃美歌」が唐突。
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115 迷いて買ふ五年日記の革表紙 あつこ 2
「革表紙」が蛇足。句はやや常識。
迷ひつつもとめる五年日記かな
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116 朱の絨毯踏みて二人の船出かな あつこ 0
結婚式でしょうか?ちょっとわかりにくい。
108 焼藷の軽トラ流す「歓喜の歌」 小林土璃 3
ちょっと面白い。字余りを恐れずに、
焼芋屋の軽トラ第九流しつつ
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109 聞こへくるきよしこの夜終電車 立野音思 0
どういった状況なのかよく分かりません。
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113 大雪や歩幅の合わぬ靴の跡 つかさ 3
「新雪や」がいい。
94 夜勤終え明けの明星山眠る しげ木し 1
三段切れがちょっと気になります。
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106 小春日や紙飛行機の飛ぶ軌跡 帆里 1
「飛ぶ軌跡」があいまい。簡潔に詠むと、
小春日を紙飛行機が飛んで行く
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107 憎まれて長生きをして年の逝く いつせ 2
生活感のある季語を。
憎まれて長生きをして玉子酒
89 おお枯れ木気ままな雀遊ばせて 柚子 2
大枯木気ままに雀遊ばせて
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90 双六のまたも戻れる振出しに しんい 1
ちょっと当たり前。
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92 初大師とんとこ飴の音軽し 杉山駄芭 1
川崎大師でしょうか。
84 席題の辰に挑戦初句会 卯月 1
ただの報告。
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85 天狼や我が生れて還る場所 森本哲雄 0
生まれたのは「地球」では?ちょっと気障。
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87 旅に出て雁木の里の干し大根 かずえ 1
このままでは説明。
新潟や雁木に吊るす干大根
大根を雁木に吊つて冬籠(季重なりですがあまり気にならない)
81 まつさらな畳の香る寒さかな 百合 7
簡潔明瞭。
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82 顔だけになりし蔵王の雪地蔵 とおる 3
意味不明、どなたか解説を。
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83 雪こんこ白い祭りが降りてくる 苦茶 1
降る雪を祭に譬えたのでしょうか、ちょっと無理か。
75 兎も角も生きて卒寿の除夜の鐘 鋭次 2
中七「生きて卒寿や」と強く切りたい。
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77 雪催い夫淡々と転院す 英華 0
もう少し具体的に詠みたいところ、
転院の小さき荷物雪催
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79 数え日のレジに一円足りませぬ デラシネ 2
ちょっと悪乗り。
70 里山の初冠雪を夕陽染む 和尚さん 1
「夕陽染む」がやや説明、少し突き放して、
里山の初冠雪を夕茜
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71 敷き詰めて道に咲きたる落葉かな 矢野敬和 1
「咲きたる」は無理。「いたはる」くらいか。
敷き詰めて道をいたはる落葉かな
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74 短日や小さき茶房に灯のともる 北天 3
季語が「短日」では理屈の俳句、短日を感じさせるような季語を、
木枯や小さき茶房に灯のともる
寒林の中の茶房に灯がともる
64 饒舌なエレベーターや三十三才 小林土璃 2
「饒舌なエレベーター」が分かりません。どなたか解説を。
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68 久闊や顔しげしげとおでん酒 なつ子 1
上五「や」で強く切らないほうがいい。中七に繋げて、
久闊の顔しげしげとおでん酒
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69 耳すましそつと落ち葉を踏む子かな ウサウサ 2
「子かな」を取る呼吸。
耳すましそつと落葉を踏みゆける
61 冬の浜砂が集まる捨て小舟 与志魚 0
語順?
捨て舟は砂に埋もれて冬の浜
捨て舟の砂に埋もるる千鳥かな
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62 道場の艶拭を終え寒稽古 新月 1
ちょっと当たり前。
乾拭きの床艶やかに寒稽古
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63 富士燃ゆるマグマの如き冬夕焼 あらた 2
富士をマグマに譬えるのはやや強引。
55 逝く年を夫と語りてぶり大根 まさよ 2
ただごとです。
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57 牡蠣鍋や豆腐の陰に二つ三つ 美登里 0
ちょっと情けない牡蠣鍋。大風呂敷を広げて詠むくらいがいい。
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59 ボロ市や大観値切り五千円 ヨシ 1
点が入っていますが意味不明、「横山大観」のことでしょうか?
52 寒晴に赤一点や熱気球 みづほ 1
すっきりした一句。
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53 特養ホームの窓にゆるキャラ日脚伸ぶ 風来 0
唐突な「ゆるキャラ」です。
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54 迎へ待つ小さな影や着膨れて 野の花 4
誰が誰を待っているのか?肝心なところがあいまい。
45 あれを捨て身軽になりし年はじめ 素夢 0
阪神の「あれ」でしょうか。それにしても意味不明。
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48 切干はからから縮み雲走る 風子 5
切干が縮むのは当たり前。
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51 数へ日や足りる足らぬと持病薬 凡人 5
休診の続く年末年始、薬の数が気になります。
41 千の川越へて酌みたや年の酒 野夫 0
「越えて」が正しい。句は意味不明。
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43 新藁の中でカサカサかくれんぼ 英華 0
オノマトペの「カサカサ」が効いていない。
新藁の中にひそむやかくれんぼ
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44 枯蓮池やいのち育む鯉ありき 和尚さん 1
この上五は乱暴、簡単に解決できるのに、
枯蓮やいのち育む鯉のゐて