36 書けた字の書けなくなりて行火抱く あらた 1
年を取って書けなくなったのでしょうか?ちょっとわかりにくい。
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38 備長炭叩く店先寒戻る 郁文 4
何の店先か?
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39 片畝に残る雪あり葱畑 岩魚 6
「片畝」が聞きなれない言葉、どなたかご教示を。
36 書けた字の書けなくなりて行火抱く あらた 1
年を取って書けなくなったのでしょうか?ちょっとわかりにくい。
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38 備長炭叩く店先寒戻る 郁文 4
何の店先か?
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39 片畝に残る雪あり葱畑 岩魚 6
「片畝」が聞きなれない言葉、どなたかご教示を。
29 日の射して池の薄氷動き初む ひろ志 0
ちょっと暖かくなったから「薄氷」が動き出す。これが理屈。俳句は因果関係を詠んではだめ。
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33 青饅を小皿に一つ昼の酒 百合 1
ちょっと洒落た昼酒。
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35 紙ひいな立ちをりナースステーション 与志魚 4
「立ちをり」よりも「立たせて」
24 野遊や犬は立ち木に繋がれて 燈穂 0
犬とともに遊んだほうがいい。
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26 湯気満ちる風呂場の隅の余寒かな 柚子 2
「風呂場の隅」がトリビアリズム。
風呂場から湯気の洩れくる余寒かな
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28 机下より這い出てストーブ消しにけり 冬菊 0
変わったことをしている、句はただの報告。
20 着水のしぶき纏ひて大白鳥 山彦 2
ちょっと当たり前。
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22 今はもうゆっくり蔵う雛飾り なつ子 1
嫁がせたから「ゆっくり」なのか?やや理屈。
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23 ゆっくりと開け蕗の芽父母の墓 せつこ 0
「父母の墓」が唐突。
14 暮れなずむ茜の空や遠蛙 荒 一葉 2
「暮れなずむ茜の空」がつまらない。少し思いを込めて、
暮れなずむ空を恋しと遠蛙
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16 玉砂利と戯れてゐる春の雨 いつせ 1
動物の季語でないと成立しないのでは?
蛇穴を出て玉砂利と戯るる
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19 山吹の散るる花びら陽の光り 岩魚 1
「散るる」は誤用、調べてみてくださ。
11 ほろ酔ひの春の朧を連れ帰る 花埜 6
面白い。
ほろ酔ひて春の朧を連れ帰る
どちらがいいのか?意見が分かれるところか。
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12 描く夢大きく育つ毛布かな 矢野敬和 1
この「毛布」はやや強引。
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13 ふんわりとぬか床まぜる春の暮 りぱりこ 4
「ぬか床」の俳句はたくさんあってやや陳腐。
7 ピザ生地を廻すリズムや春隣 凡士 5
「や」と強く切らずに、
ピザ生地を廻すリズムも春隣
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8 寒風の夜の紫煙を攫いけり 矢野敬和 0
何が「攫いけり」なのか?主体がはっきりしません。
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10 探梅や枯木拾うて杖代はり 卯月 6
折れてしまいそうな「杖代はり」。
1 春めくや猫が水飲む真夜の音 トンシ 4
ちょっと面白いが「春めく」はどちらかといえば昼の季語、もっといい季語が見つかりそう。
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3 窯を出て割られる小鉢梅の花 たかし 1
不出来の小鉢を陶工が割っている。ちょっともったいない感じも。
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5 記憶より小さき校舎桜咲く ヨシ 15
好調なヨシさん。今後も気を緩めずに。
今回、選句していない人は2人でした。
選句しない人の作品は選句者名を含めて抹消いたしました。
先回に続き今回もトップはヨシさん15点でした。
記憶より小さき校舎桜咲く ヨシ
桜が咲いているころの入学式、あの頃の校舎はもっともっと大きかった。
ほかによかったのは
つかささん トンシさん 百合さん 郁文さん 卯月さん 鋭次さん 岡田 絮さん 花埜さん 岩魚さん 荒 一葉さん 秀昭さん 松のさん 風来さん 凡士さん 野の花さん 与志魚さん
選句結果は上の「選句結果」をクリックしてください。
感想はあとでアップします。間違いなどは「お問合せ」からご連絡ください。
156 蝉氷光る田んぼの轍かな まさよ 1
めずらしい季語「蝉氷」。
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158 ディーゼルの音ガラガラと初出漁 縁矢 0
語順?
初漁やディーゼルの音ガラガラと
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159 あの頃は火鉢を囲みアチャコ聴き 卯月 0
古い。
146 寒風や柏手ひとつ礼ひとつ 縁矢 1
ちょっと面白い、生活感のある季語を。
くさめして柏手ひとつ礼ひとつ
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147 新しきお薬手帳二月尽 かずえ 2
季語?
新しきお薬手帳風光る
もっといい季語があるはず、探してください。
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150 車座の女呑み干す枯野かな 昱耶 0
みんな風邪をひいてしまうのでは?
136 だんだんと愛の形になる毛糸 荒一葉 13
高点句、技を感じさせるうまい俳句。こうした句が沢山あるといい。
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138 着ぶくれて開店初日のパン屋に列 冬菊 0
言い過ぎ、簡潔に詠む。
着ぶくれてパン屋の列に加はれる
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144 布団叩く団地の谷間響かせて 和美 1
「団地の谷間」が面白い。
131 神の留守貧乏神の留守居かな 小林土璃 1
悪乗り俳句?
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133 元気だと添えた癖字や年賀状 立野音思 3
元気だと癖字で添へる賀状かな
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134 老犬に引かれて歩く冬麗 杉山駄芭 1
「冬麗」がちょっとつまらない。少しユーモアをまじえて、
老犬に引かれて歩き水つ洟
113 したい事何もせぬまま二月逃げ 英華 0
「二月」ではピントが甘い。
したきこと何もせぬまま年逝かす
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115 氷柱からしづく落ちるや夕茜 みづほ 1
多くの人は「氷柱から落ちるしづくや夕茜」とするところ。そうしないところがこの句の力。
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126 しばらくは空を背負いて奴凧 英華 7
「しばらくは」が甘い。
大寒の空を背負ひて奴凧
凧は春の季語ですが「大寒」がはるかに強いので冬の句になります。
100 寝たきりか足腰鍛え徘徊か バード滝 0
ちょっと悲観的、もっと前向きに。
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101 沼水の濁り寒鯉気配のみ いきか 1
むしろ、寒鯉が見えたほうがいい。
沼水の濁り動くや寒の鯉
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109 職の無き身を持て余すちやんちやんこ 春生 6
ちょっと面白い。語順?
ちやんちやんこ職の無き身を持て余す
97 寒卵啜り八十路に喝を入れ 卯月 0
「喝を入れ」が気張りすぎ。
寒卵啜り八十路を寂しくす
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98 鳥啼くや冬日は海へもどりゆく 花埜 1
ちょっと面白い。
鴎らと冬日は海へもどりゆく
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99 一瞬にして冬ざるる冬ざるる あらた 0
下五に工夫を。 柳田國男にちょっと凭れて、
一瞬にして冬ざるる遠野かな
86 水道の蛇口の音も寒の明け 能登航 2
「音」が取れるといい。
水道の古き蛇口も寒の明け
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93 大根がほつこり煮えて仲直り えいこ 9
「ほつこり」は焼芋の感じ。
焼芋をほつこり割つて仲直り
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95 初場所や呼び出しの声朗々と 能登航 0
季語が「初場所」あまりに近すぎます。もう少し離れた季語を、
呼び出しの声朗々と松飾り
83 富士山を賜る国の冬の朝 えいこ 1
「富士山を賜る」が面白い。
荒波に富士をたまはり冬の梅
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84 薄氷の風の便りを描くなり ハセオ 0
風に薄氷が動いたということでしょうか、技巧が先走ってややこしい一句。
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85 菜の花の茹でた青さは命色 りぱりこ 0
「命色」、造語でしょうか?造語は避けたいところ。
80 臥す吾に子は拳ほど障子開け あつこ 3
なぜ「障子開け」なのかそれとなく暗示させる工夫を。
臥すわれに障子開けてや梅の花
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81 ドドドンと波水仙は香を放ち いつせ 2
「香を放ち」と季語の「水仙」に触ってはだめ。
どどどんと波どどどどと水仙花
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82 門松や背筋正して挨拶す 矢野敬和 3
ちょっと紋切型。
72 梅の香を挟み朝刊来たりけり 風来 1
「挟み」が分かりにくい。
梅の香とともに朝刊来たりけり
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73 ぽつぽ焼きの香る参道初天神 柚子 0
どこの「ぽつぽ焼」でしょうか?新潟だけかと思っていました。
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77 靴紐を結ぶ暇無し雪の精 信信 0
何故?「靴紐を結ぶ暇無し」なのか、そこが曖昧ではだめ。