感想29
138 価値観の真逆になりてみどりの日 森本哲雄 0
漠然とした一句。焦点がありません。
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142 咲き乱る鬼火のごとき椿落つ 帆里 0
「鬼火」は青白いのでは?
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144 少女とは五月の風のことである 土手塚史郎 3
この断定、やや強引。
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156 ゴム長も若布も干せる浦の風 しんい 7
「浦の風」まで言いますか?というところ。
ゴム長も若布も干してゐたりけり
これで良しとする勇気も必要。
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157 夜間飛行点滅流し月朧 松の 0
もっとすっきり、
夜間飛行の点滅の朧かな
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167 囀りは餌の催促十四五羽 縁矢 0
違います。「囀」は繁殖期を迎えた鳥の恋の歌。
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174 煮魚の骨までしやぶる昭和の日 風子 5
ちょっと汚い。
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189 新緑の影ゆれている水面かな しゅう 0
あっさりした味わい。俳句はこれでいい。
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192 のど自慢の鐘ひとつ鳴る春の昼 リツコ 1
上五を字余りにしてしっかりとした俳句。